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10月のお手紙に使いたいおすすめの表現

木村さえこ 木村さえこ

こんにちは。AOKISM編集部の木村です。

お手紙を書くとき、毎回、書き出しの表現に迷っていませんか?「いつも同じ言葉なのも嫌だし、あまりに月並みなのもちょっとな。」という方に、今回は、学生時代日本語学を専攻していた私が、使っていると少し恰好いい、10月におすすめ表現をご紹介します。

目次

  • 読書の秋の語源となった?漢詩生まれの表現
  • 慣用句を用いた表現
  • 二十四節季を用いた秋らしい表現
  • 秋らしい熟語を活用する
  • まとめ

読書の秋の語源となった?漢詩生まれの表現

 

「燈火親しむ」

唐の文人・韓愈の詩に出てくる一節から生まれた表現です。

 

燈火稍可親

燈火ようやく親しむべく…

(大意)秋になると涼しくなり、夜も長くなって、燈火の下で読書をするのに適している

秋を表す表現として、俳句など用いられています。この詩を発端として知識人の間で、秋には読書をするのがふさわしい、という感覚が醸成され、現在言われている「読書の秋」につながった、とする説があります。

参考:国立国会図書館レファレンス共同データベースより http://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000112345

 

「拝啓 燈火親しむの候、皆さまにおかれましては…」などという風に使用します。

慣用句を用いた表現

「天高く馬肥ゆる秋」

出典は中国の「漢書」です。実は、元々の意味は今とは大きく異なっており、馬を武器とする北方の騎馬民族の侵入に備えるように、という注意を促す言葉だったそうです。

到秋馬肥 變必起矣

秋(あき)に到(いたれば)馬(うま)肥ゆ、変(へん)必(かならず)起らん。

(大意)秋にあると馬は肥えて逞しくなるので、戦が必ず起こるだろう。

しかし時代を経るごとに意味は変わり、現在では、「爽やかで気分の晴れ晴れする、気候の良い秋の季節を言う言葉(出典:故事ことわざ辞典)」という意味で用いられています。また、現在は「天高く」が一般的に用いられていますが、漢詩の通り、元々は「秋高く」だったので、「秋高く馬肥ゆる秋」としても勿論OKです。

「拝啓 天(秋)高く馬肥ゆる秋、皆さまにおかれましては…」などという風に用います。

二十四節季を用いた表現

「二十四節季」とは、季節を知る拠り所として考案されたもので、1年間を太陽の動きに従って24分割する考え方です。現在でも、年中行事や時候の挨拶に活かされています。今回は、10月に含まれる2つの表現をご紹介します。

※基本的に、「~の候」、「~の折」、「~のみぎり」などにつけて使ってください

寒露(かんろ)

一見冬の表現に見えますが、秋の表現です。現在では大体10月8日から、次にご紹介する霜降までの期間を指します。この時期は、秋の長雨もようやく終わり、大気の状態が安定して空気が澄んだ秋晴れの日が多くなります。本格的な秋が始まったなと感じる頃にふさわしい表現ですね。

霜降(そうこう)

おおよそ、10月23日頃から、立冬までの期間に使われる表現です。気温が下がり、霜が降りはじめる季節である、10月下旬におすすめの表現です。11月になっても、立冬を迎える11月8日頃までは使用できます。

秋らしい熟語を活用した表現

「秋」という漢字を使った表現にも、おすすめのものがたくさんあります。なんとなく使いがちな「秋」のつく熟語、意味を知ると、よりふさわしいものが選べそうです。

※基本的に、「~の候」、「~の折」、「~のみぎり」などにつけて使ってください

  • 秋芳(シュウホウ) 秋に咲く花を表し、特に菊のこと。
  • 秋冷(シュウレイ)秋の冷え冷えとした気候のこと。
  • 爽秋(ソウシュウ)爽やかで心地よい秋の意。
  • 錦秋(キンシュウ)紅葉が錦のように美しくなる秋の意。紅葉が綺麗なシーズンにぜひ使いたい表現です。
  • 清秋(セイシュウ)大気や空の清く澄みわたった爽やかな秋の意で、陰暦8月の別称。陰暦8月はおおよそ、8月下旬から10月上中旬位までを指すので、10月の前半の方に使うのがおすすめです。
  • 仲秋(チュウシュウ)陰暦8月の異称です。「中秋の名月」という際の「中秋」が、陰暦の8月15日のことを指すのに対し、仲秋は秋の3か月の真ん中の期間を指します。その為、お手紙などで使用する際には「仲秋」の方を使用するのがベターでしょう。

※但し、最近では仲秋も中秋もあまり区別されなくなってきているそうです

出典:広辞苑第六版、新漢語林

まとめ

先日、以前青木擴憲(あおき ひろのり)も出演したEテレの番組「先人たちの底力 知恵泉」で、2回に渡り伊達政宗の特集をしていました。それによると、伊達正宗は非常に筆まめな武将で、部下などに向けて書いた直筆の手紙が1,000通以上遺っているそうです。(その数は織田信長や豊臣秀吉を上回っているとのこと)

「下手でも良いから、自分で書くように」と、子息にも指導していたとか。できるリーダーにとって、お手紙は重要な素養…なのかもしれないな、と伊達公を見ていて思いました。

ご紹介した10月の表現、ぜひ活用されてみてください!

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木村さえこ

木村さえこ

AOKISM編集者の1人。AOKIの創業の地と同じ長野県(信州)の出身。進学で地元を離れるも、何らかの形で長野県と関わる仕事をしたいと思いAOKIへ入社。
入社後は健康関連の2つの新規事業を経験しつつ今に至る。
JRの駅で信州の広告を見るとテンションが上がる。
地理と歴史と美術に関するトピックが好き。趣味は寺社仏閣めぐり。
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