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25歳以上の3人に1人が高血圧!?その原因と対処法(前編)

川島宏子 川島宏子

こんにちは!AOKISM(アオキイズム)編集部の川島です!
突然の私事で恐縮ですが、私は妊娠中、重度の妊娠高血圧症候群になりました。元々低血圧気味で薄味志向だから、高血圧なんて自分とは無関係なもの、歳を重ねたとき人によってはなるもの、と思っていました。妊娠高血圧は、高血圧になりやすい体質の人が「妊娠」というストレスによって高血圧を一時的に発症するとも言われています。元々低血圧気味だった私でも、高血圧は無関係ではなかったのです。そして、改めて今回調べたところ、なんと25歳以上の3人に1人が高血圧であることを知りました。この「高血圧」とその対処法について、2回に分けてご紹介します。自分は低血圧だから、まだ若いから、高血圧とは無縁だと思っている方、(もちろんいま高血圧にお悩みの方も)ぜひこの記事をお読みくださいね!


高血圧とは?


高血圧は、「サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)」と言われています。それは、痛みなどの自覚症状がないにも関わらず、そのまま放置してしまうと心筋梗塞、脳卒中、動脈硬化などの病気を助長し、ある日突然生命を脅かすためです。しかし一方で、とても自覚しやすい病気とも言えます。なぜなら、血圧測定ひとつで判断ができるためです。血圧について正しく理解し、治療を必要とするのか、原因は何かなどについて知ること、そして健康診断や家庭での血圧測定で早めに異常に気付くことが大切です。

高血圧の定義
血圧とは、血管の中を流れる血液が血管壁に与える圧力のことです。血液は心臓のポンプ作用によって全身の血管に押し出されてきます。心臓が収縮して血液を送り出すときの血圧を「収縮期血圧」(または最高血圧)といい、収縮した後に心臓が拡張するときの血圧を「拡張期血圧」(または最低血圧)といいます。日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2014」によると、収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の場合を高血圧としており、どちらか一方でも上回っていたら高血圧となります。なお、病院で測定する場合と家庭で測定する場合とで高血圧の基準は異なるとされており、家庭での測定においては収縮期血圧135以上または拡張期血圧85以上のときを高血圧とします。高血圧が心配な場合は家庭で測定し、この数値に近い場合は早めに受診しましょう。

血圧測定の方法
① 測定する位置
家庭用の血圧計は、上腕で測るもの、指や手首で測るものなど様々なものがありますが、心臓に近い上腕で測るものがより正確です。
② 測定するタイミング
血圧は1日のうちでもかなり大きく上下します。そのため、毎日同じタイミングで測定することが大切です。特に医師からの指示がなければ、起床後1時間以内(排尿後、朝の服薬前、座った姿勢で1~2分安静にした後)と、就寝前(飲酒や入浴の後、座った姿勢で1~2分安静にした後)に測ると良いでしょう。
③ 測定回数
朝晩それぞれ3回測り、始めの1回は捨てて、あとの2回を平均するのが一般的です。
④ その他
血圧測定はできるだけ長期間にわたって継続的に行い、毎日の測定値は全て記録しておきます。私も使用していますが、いまは朝晩の測定結果を簡単に入力できるスマートフォンアプリなどもありますので、使いやすいツールを活用しながら続けましょう。

高血圧の人口は?
世界保健機関(WHO)は、25歳以上で高血圧と診断される人は、2008年に世界で10億人を超えたと発表しました。つまり25歳以上の3人に1人が高血圧であると推測されています。また、国民健康・栄養調査で、20歳以上、収縮期血圧が140以上の割合は男性34.6%、女性24.8%という結果も出ており、拡張期血圧が90以上の人を加えると、更に多くの人が高血圧であると言えます。一般に血圧は、高齢になるほど高くなる傾向がありますが、30歳代、40歳代の比較的若い世代でも、すでに半数ちかくの人が高血圧の状態だそうです。しかもこの世代の場合、80~90%もの人が治療を受けていません。高血圧を長期間放置すると、それだけ高血圧性疾患のリスクも高まります。若い世代の人も、他人事と思わずに血圧を測定したり、早めに受診したりすることが大切です。


高血圧の原因

高血圧はまず、本態性高血圧と二次性高血圧に二分されます。二次性高血圧は、別の疾患が原因となって起こる高血圧で、原因を取り除くことで治療できます。二次性高血圧は高血圧全体の10%未満にすぎず、明確な原因を特定できない本態性高血圧が大部分を占めています。本態性高血圧の原因として、遺伝子が同じ一卵性双生児について高血圧を調べた研究結果から、発症には、遺伝因子が60%、環境因子が40%からんでいることがわかってきました。遺伝因子が最も大きく関わっているという結果ではありますが、生活環境を改善することによって発症を防いだり、遅らせたり、重症化を防いだりすることができます。だからこそ、環境を改善することはとても大切なのです。それでは、原因となりうる生活環境をご紹介します。これらの環境を避けることが、高血圧とその重症化を防ぐ第一歩です。

【参考】本態性高血圧の原因と起こり得る疾患

出典:国立循環器病研究センター循環器病情報サービス

1. 塩分の摂りすぎ
塩分のとりすぎは、血圧を上昇させる直接的な原因となります。

2. 動物性脂肪や糖分の摂りすぎなどによる肥満
肥満の人は血液中のインスリン濃度が高くなりやすく、この状態が交感神経を刺激して血圧を上げると考えられています。

3. カリウム、カルシウムの不足
野菜などに含まれるカリウムは塩分を排出する働きをもっているため、野菜が不足しても高血圧になりやすくなります。また、カルシウムには血圧を下げる作用がありますので、不足すると血圧の上昇を招きます。

4. 加齢
加齢にともない動脈硬化が進むことによって血液が流れにくくなったり、血圧をコントロールする自律神経が正常に働かなくなったりすることがあります。

5. 運動不足
適度な運動をすると血圧を下げる働きをするホルモンの分泌が増え、逆に血圧を上げるホルモンの分泌が減るため、血圧の上昇を防ぐことができます。

6. ストレス、緊張、疲労の蓄積
ストレスがかかると自律神経の交感神経が強く働き、血管を収縮させるホルモンが分泌されるために、血圧が上がります。緊張をしたときにも血圧が上がり、病院で血圧を測ると普段より高くなってしまう状態を白衣性高血圧と呼んでいます。また、疲労や睡眠不足が続くと自律神経が乱れるため、血圧の上昇を招くことがあります。

7. 飲酒、喫煙の習慣
アルコールには血管拡張作用があるので血圧を一時的に下げることもありますが、過度の飲酒は交感神経を刺激して心拍数を増やすので、血圧を上げる原因となります。また、タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させたり、血管内に血栓を作りやすくさせたりして動脈硬化を促進させるので、喫煙習慣は高血圧を招きやすくなります。


高血圧が引き起こす疾患

様々な生活環境が、血圧を上げる要因になってしまうことが分かりました。それでは、それらによって高血圧になった場合、どのような疾患を引き起こしてしまうのでしょうか。
血圧がたまに高くなるくらいならそれほど問題はありませんが、何より危険なのは、高い血圧が長期間続いてしまうことです。高血圧が続くことによって血管に持続的な圧力がかかり、脳、心臓、腎臓の血管の動脈硬化を進行させてしまうのです。そしてその結果、以下のような脳、心臓、腎臓などの合併症が起こりやすくなります。

脳卒中

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など
高血圧によって最もリスクが高くなるのが、脳卒中です。収縮期血圧(最高血圧)が10mmHg上昇すると、脳卒中のリスクが男性で約20%、女性で約15%高くなります。脳卒中は命が助かっても、運動障害や言語障害が残りやすく、長期のリハビリが必要となることも少なくありません。

心疾患

心筋梗塞、狭心症など
高血圧は、心疾患のリスクも高めます。特に、男性の場合は影響が大きく、収縮期血圧が10mmHg高くなると、心筋梗塞や狭心症の危険度が約15%も増加します。

慢性腎臓病

血圧が高いと腎臓にも大きな負担がかかり、血液中のナトリウムなどの排泄がうまくいかず、さらに血圧が上昇する悪循環を起こしやすくなります。慢性腎臓病を起こすと、脳卒中や心筋梗塞による死亡率も高くなることがわかっています。また、高血圧を治療しないで放置していると腎臓の機能が著しく低下し、透析治療が必要になる場合もあります。

これらの合併症を防ぐために、高血圧を予防したり、高血圧になってしまった場合には早めに気づいて適切な治療を受けたりする必要があるのです。


次回は、高血圧の予防、対処法についてじっくりご紹介します。お楽しみに!

※出典
タケダ健康サイト
テルモホームページ
オムロンホームページ
東京都病院経営本部ホームページ
国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス
一般社団法人日本生活習慣病予防協会ホームページ

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川島宏子

川島宏子

国立音楽大学(ピアノ)卒、グロービス経営大学院卒。
よくこの経歴について「なぜ?」と問われますが、良くも悪くもやるからには中途半端にできない性格で、ピアノを始めれば音大に行き、より広い世界を知りたいと会社に入ればビジネススクールに行き…と、思うままに進んできた結果です。2013年に入社して以来新規事業に携わらせていただき、産休育休を挟んで復帰したばかり。また始まったチャレンジングな日々にワクワクしています。
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