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なぜ『淡色野菜』を食べないといけないのか

好宮聖子 好宮聖子

こんにちは、管理栄養士の好宮です。

前回の記事『冬が旬のネギ!実は緑黄色野菜でもあり淡色野菜でもある・・・!?』を書いた際に、「そもそも緑黄色野菜の方が栄養価が高そう」「淡色野菜は食べる必要あるのか」というご質問をいただきました。さて、その答えが、今回は明かされますよ。

緑黄色野菜と淡色野菜

さて、前回の記事でも少し触れたのですが、せっかくなのでまずは、緑黄色野菜と淡色野菜の違いについてご説明をしたいと思います。2つの違いはカロテンの量です。厚生労働省では「原則として可食部100g当たりカロテン含量が600μg以上の野菜」を緑黄色野菜と定義しています。ただし、トマトやピーマン、サヤインゲンなど、カロテンの含有量が600μg以下でも使用頻度が高い野菜や、1回の摂取量が多い野菜で色の濃いものは緑黄色野菜に分類されます。
なお、厚生労働省が2000年に策定した「健康日本21」では、野菜摂取の目標量を1日350g以上としていて、その内、緑黄色野菜を120g、淡色野菜を230g摂取することを推奨しています。

『平成29年国民健康・栄養調査結果の概要より』

しかし上のグラフから分かるように、この10 年間でみると、いずれも有意な増減はみられません。今回の調査結果では、野菜摂取量の平均値は 288.2 g であり、男女別にみると男性 295.4 g、女性 281.9 g でした。

緑黄色野菜だけではダメなのか

緑黄色野菜と言えばカボチャ、オクラ、小松菜、人参、ブロッコリーなどが挙げられます。なんとなく、栄養価が高そうなイメージがありますね。実際、緑黄色野菜には、カロテンだけではなく、ビタミンCも豊富に含まれ、ほかにビタミンK、葉酸、ミネラルなどを多く含んでいます。しかも、淡色野菜との違いである豊富なカロテン類には体内の活性酸素を減らす抗酸化作用があり、その健康効果や美容効果は多くのメディアで度々取り上げられています。さて、ここまで読むと、緑黄色野菜だけ食べていればいいのではないか、という疑問が浮かびますね。
しかし、緑黄色野菜には意外な弱点があるのです。それは、「カサがあって量を食べられない」ことです。小松菜などの葉物類は加熱すれば多少カサが減るでしょう。しかし、カボチャ、オクラ、人参、ブロッコリー・・・などの主要な緑黄色野菜たちは茹でても焼いても揚げても、その存在感は圧倒的です。
野菜は、ビタミンやミネラル、食物繊維の供給源です。特に余分なナトリウム(食塩)を体外に排泄するのを手助けして高血圧の予防にもなるカリウムと、日本人に不足していると言われている食物繊維の主な供給源は野菜なのです。
実は、このカリウムと食物繊維を多く含み、かつ、加熱するとカサが減って食べやすくなるものが多いのが「淡色野菜」なのです。なので、一見、緑黄色野菜に比べて控えめに見える淡色野菜ですが、「量を食べられるので野菜不足の現代人には必要」な存在なのです。
また、淡色野菜でのみ含まれる健康成分もあります。代表的なのは疲労回復で有名な玉ねぎの硫化アリルや、消化促進に有効な大根のジアスターゼ、キャベツのキャベジンなどです。また、ナスのように皮に抗酸化成分のポリフェノールが豊富な淡色野菜もあります。

実は「食べるといいことある!」淡色野菜

先ほど、書いたように淡色野菜はカリウムと食物繊維の主な供給源のため、食べると以下のような嬉しい効果があります。
○カリウム
・高血圧予防
カリウムはナトリウムとの関わりが深く、ナトリウムが増えすぎた際には排出も手助けし、尿中への排泄を促進するため、血圧を下げる効果があります。
・むくみ防止
カリウムは細胞の浸透圧維持・調整に働き体内の水分調整を行うので、むくみの防止効果もあります。

○食物繊維
・コレステロール抑制
食物繊維は体内では消化・吸収されずに体外へ排出されます。その時に、コレステロールや胆汁酸を吸着し、一緒に排出するため、LDLコレステロールが減少します。このため、動脈硬化や心筋梗塞の予防にもなります。
・糖尿病予防
血糖値が上がり過ぎるのを抑制できるので糖尿病の予防にも効果があります。また、食事の最初に野菜を食べるとダイエット効果があるというのも、この食物繊維による血糖値上昇抑制効果のためです。
・美肌
ご存じな方が多いと思いますが、食物繊維は整腸作用があります。腸内が綺麗だと栄養の吸収率がアップし、細胞へ栄養が十分に行き渡りやすいです。その結果、最近では食物繊維摂取が美肌に繋がると言われています。

おわりに

いかがでしたでしょうか?「淡色野菜って水分が多いだけで、栄養あるの?」と思われていた方、意外といらっしゃるのではないでしょうか。ぜひ、これからは、淡色野菜もたくさん食べて、野菜不足を補っていただければと思います。ちなみに、冬に美味しい淡色野菜は大根、白菜、ネギなど。お鍋やおでんにして、ホカホカ美味しくいただきたいですね!

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好宮聖子

好宮聖子

管理栄養士。幼少の頃から食べることが好きで、いつからか食べるものや栄養に興味を持ち始める。大学で管理栄養士専攻に進み、「今日食べた物が10年後20年後の自分を作る」こと、「健康づくりは健康なうちからおこなわないといけない」ことを確信。食品の研究開発、スポーツジムでの栄養カウンセラーを経て、健康関連の新規事業立ち上げに携わるためAOKIグループへ入社。
道行く人誰にでも声をかける、スーパー社交的な息子(母は笑顔で見守るしかない)と普段は大人しいが、構って欲しい時の声は誰よりも大きい娘を育てる2児の母。
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