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知識を武器にする独学の技術とは

佐藤登彦(さとうたかひこ) 佐藤登彦(さとうたかひこ)

こんにちは!AOKIISM編集部の佐藤登彦(さとうたかひこ)です。

先日、「知的戦闘力を高める 独学の技法」(ダイヤモンド社 著者:山口周)という書籍を読みましたが、とても学びになりました。本書では、なぜ独学が今必要なのか、効率的に独学をする為にはどうすればいいのか、知識や教養を身につけるためにはどのジャンルのどのような本を読めばいいのか、などが具体例をふまえて説明されています。
今回はその内容のうちから、いくつかご紹介させていただきます。皆様の新しい発見のきっかけになれれば幸いです。

目次

  • なぜ今独学が必要なのか
  • 効率の良い独学のポイント 「戦略を持つ」
  • 効率の良い独学のポイント 「要するに○○」
  • まとめ

なぜ今独学が必要なのか

まず、なぜ今、効率の良い独学が必要なのかを、筆者は以下の4つのキーワードをあげています。

1、知識の不良資産化
現代において、学んだ知識はすぐに時代遅れになってしまうため、自分が過去に学んだ知識をどんどん償却しながら、新しい知識を仕入れていくことが必要になる。

2、産業蒸発の時代
イノベーションにより、既存で行っていたビジネスの領域が根こそぎ奪われ、いわば蒸発して消滅するような事態が発生している。そのため、急激な構造変化が起きた際に、自身の専門領域やキャリアドメインを、どれだけスムーズにシフトさせられるかが重要。

3、人生三毛作
今後、私たちの現役での労働時間は長期化の傾向であるが、一方で、企業や事業の「旬の期間」(活力を維持して社会的な存在感を示している時間)が短縮化している。つまり、今後、多くの人が、仕事人生の中で大きなドメイン変更を体験することになる。その時に、うまく乗り換えることができないと、仕事のやりがいや、経済的報酬、精神的な安定などの、「人生の豊かさ」において、大きな遅れをとってしまう。

4、クロスオーバー人材
イノベーションを推進していくうえで、専門性だけを頼りにした人財のみで構成されたチームではいけない。それまでに異質のものと考えられていた二つの領域を横断し、これをつなげていく人材が必要となっていく。その為の知識が必要となる。

効率の良い独学のポイント 「戦略を持つ」

状況変化のスピードが速い現代社会において、変化に柔軟かつ迅速に対応する為には、独学をただがむしゃらにするのでなく、システムとして捉えることが必要だと筆者は述べています。そして、独学を効果的に行うメカニズムとして、4つのモジュールとして、「戦略」、「インプット」、「抽象化・構造化」、「ストック」があると説明されています。

「知的戦闘力を高める 独学の技法」本文図より引用

ここでは、その中の「戦略」について、少しご紹介します。
「戦略」とは、「何について学ぶか」という大きな方向性を決めるということで、それについて、以下の様に本書で記されています。

強大な敵が迫りつつあるとき、皆さんは何の考えもなしにいきない武器の収集に走るでしょうか?恐らくそうではないでしょう。迫りくる敵に対して、どのような戦い方をするか、自分の強みはどこで、それをどのようにすれば武器で強化できるか、ということを考えるはずです。
(中略)
あれこれ目についた武器を集める前に、まずは、「自分はどんな戦い方をするのか?どこで強みを発揮するのか?」という大きな戦略が必要になります。

そして、その「戦略」を決めるにあたっての注意点は「方針はジャンルではなく、むしろテーマで決める」、と筆者は以下のように説明しています。

独学をするとなると、では「哲学を学ぶ」とか「歴史を学ぶ」とかといったように、ジャンルの設定から入ってしまいがちなのですが、大事なのはむしろ、自分が追求したい「テーマ」に方向性を持つということです。

本書においては、テーマとは、自分が追求したい論点のことです。たとえば、「イノベーションが起こる組織とはどのようなものなのか」といったことになります。そして、ジャンルとは、「心理学」や「歴史」などのコンテンツの分類科目であると説明されています。

この「テーマ」をもったうえで学習することで、例えば、「歴史」のジャンルから得られた情報の『中世ヨーロッパの教皇と君主の関係について』から、「経営」としての『組織論における権力のパワーバランスという問題について』という、組織論やリーダーシップ論への示唆へと変わります。
そうして、テーマとジャンルをクロスオーバーさせることで、領域を横断しながら、したたかな知性を発揮するような「知的戦闘力」を獲得できる、と筆者は述べています。

また、筆者は学ぶジャンルを選ぶときには、自分のすでに持っているものを起点に考えるべきだとも述べています。他人にはない自分のもっているものを活用できるジャンルを交え、他のジャンルとクロスオーバーさせることで、その人だけのユニークポジションが作れるのだ、ということです。

効率の良い独学のポイント 「要するに○○」

続いて、独学メカニズムとしての、4つのモジュールのうちの「抽象化・構造化」についてをご紹介します。私が本書を読んだ際に、最も発見が多かったのがこの項目でした。
この項目では、インプットした知識を抽象化したり、他の知識と結びつけることで、自分なりのユニークな示唆・洞察・気づきを生み出すことについて説明されています。

本書でいう、抽象化とは、細かい要素を捨ててしまって、「要するに○○だ」とまとめてしまうことであり、モノゴトがどのように動いているか、その仕組み=メカニズムを抜き出すことであると述べられています。この例として以下のようなものが記されています。

(事実)蟻塚には一定程度遊んでいる蟻がいないと、緊急事態に対応できずに全滅するリスクが高まる

(抽象化)平常時の業務量に対して、処理能力を最適化してしまうと、大きな環境変化が起こった時に対応できず、組織は滅亡してしまう?

上記のように、読み取った内容から抽象化した「仮説」をたてることで、その真実があった時代ではない現代においても、同じことが成立する、と考えられるようになる(構造化)、ということです。

ある領域においては驚くほど深い「知識」を有しているのに、その知識が他分野での「知恵」につながっていないように思える人は、この抽象化ができずに、覚えた知識を丸覚えしただけになってしまっている、と筆者は指摘しています。

そしてこの抽象化や構造化の感覚を研ぎ澄ませるためには、先述の「テーマ」と「ジャンル」をクロスオーバーさせて、多くの知識ストックを持つこと、場数を多く踏むことで知識と知識を結びつける経験を積むことだそうです。
私も、この部分を読んだ際に「抽象化・構造化」ができていなかったがために、得た知識の多くがただの丸覚えになってしまっていた、と気づかされました。

まとめ

・状況変化のスピードが速い現代社会において、変化に柔軟かつ迅速に対応する為には、独学をただがむしゃらにするのでなく、システムとして捉えることが必要

・独学を効果的に行うメカニズムとして、4つのモジュールとして、「戦略」、「インプット」、「抽象化・構造化」、「ストック」がある

・4つのモジュールのひとつの「戦略」とは、「何について学ぶか」という大きな方向性を決めるということ。方向性はジャンルではなく、テーマで決める

・4つのモジュールのひとつの「抽象化・構造化」とは、インプットした知識を抽象化したり、他の知識と結びつけることで、自分なりのユニークな示唆・洞察・気づきを生み出すこと。また、抽象化とはモノゴトがどのように動いているか、その仕組み=メカニズムを抜き出すこと

いかがでしたでしょうか。今回は「知的戦闘力を高める 独学の技法」(ダイヤモンド社 著者:山口周)という書籍を紹介させていただきました。本書では、他のモジュールについてだけでなく、学ぶべきジャンルはどういったものなのかや、初学者にオススメの書籍なども紹介されていますので、気になられた方はぜひご一読くださいませ。

今回の学びから、今後は「テーマ」をもって、得た知識をどう活かすのか、そこから何をするのか、そのことを忘れないようにしていきます!

「知的戦闘力を高める 独学の技法」(ダイヤモンド社 著者:山口周)
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佐藤登彦(さとうたかひこ)

佐藤登彦(さとうたかひこ)

AOKIグループ 寿本舗株式会社 AOKISM編集者。
AOKI店舗で接客業を学び、その後商品部、新規事業部などを経験。ベテランでも若手でもない立ち位置だからこそできる情報を皆様にお伝えしていきます。千葉出身の独身貴族。好きなものはカラオケと焼き鳥。メガネをたくさん持っています。
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